坂口恭平のプロフィール

1978年熊本県生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。
在学中から、大規模な現代建築を設計する建築家に疑問を持ち、
人が本来生きるための建築とは何かを模索し続けている。
路上生活者の住居を、都市の中の天然素材で作られた建築と捉え、
フィールドワークを行っている。
著書にカリスマホームレスの一人である隅田川の鈴木さんの生活を追った、
ノンフィクション「TOKYO 0円ハウス 0円生活」、
彼をモデルにした小説「隅田川のエジソン」がある。
現在「TOKYO 一坪遺産」が好評発売中。

WEB・書籍情報:http://www.0yenhouse.com/

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Q3.恋愛はどうされているんですか?病気になったらどうするの?将来が不安じゃないの?(32歳・女・主婦)

0円生活の達人「鈴木さん」

今回も鈴木が担当します。
これは人生相談というよりも、
私たちの生活に対する興味のように見えますが、
ある意味では、
すべての人に共通する悩みであるかもしれません。
できる限り、正直に答えてみましょう。
まず、恋愛ですね。

やっぱり恋愛はしたいですよ。
60歳過ぎてますけど、私も男ですから。
でもなかなか出会いはありません。
当然ですよね。
女の路上生活者は数も少ないですし、
いても、男性とカップルの場合が多い。
だからなかなか難しいです。

前回の質問でも言いましたけど、
私にはミーコという9年連れ添っている、
同居人がいます。
ミーコは女性だけれども、
男女の関係に全く興味がないらしく、
一緒に暮らし始めて、二年目ぐらいまでは、
月に一回ぐらいどうにか付き合ってくれたんだけど、
本当に嫌いみたいで、
今では全くやってません。
これは恋愛とは言えませんね。
ミーコはただの居候なんです。
しかも、よく食べるし、酒は飲むし、煙草も吸うので、
本当に困っています。

それじゃ全く何もないのかと言うと、
そうとも言い切れません。
路上生活も長くやっていれば、
色んな楽しいことも起きます。
25歳で路上生活をやっている女の子と付き合ったこともありました。
彼女は彼氏がいたんですが、
どうやら生活力がなかったらしく、別れてしまった。

で、その後私のところに来たんです。
路上では顔なんか関係ありません。
独立心旺盛でおいしい食事を食べさせてくれる男のところに
女の子は集まるんです。
どんなに年を取っていても、チャンスがある。
私の炊く御飯は本当においしいですから。
見た目は関係ない、実力勝負の世界とも言えますね。
とにかく最善を尽くすことです。
その点を考えると、
路上での恋愛は、誰にでも可能性がある豊かな世界とも言えます。

最年少は19歳。
家出少女だった彼女は、私のことが好きになりずっと家に居座ってました。
巨乳だったのを、今でも覚えています。
楽しい日々でした(笑)。

しかし、私が本当に好きなのは、
若い娘よりも、同年代の女性です。
たまに私の家に来る、
50歳代の女性がいます。
いつも遊びに行こうと誘われて、
さらには、5000円のお小遣いまでくれるんです。
こんなことも起きるんです。不思議でしょ。
面白いもんです。
恋愛っていうより、自由な性生活ですが。
でも、最近はないなあ。
ちょっと寂しいですね。

●小学館オンライン ⁄ ブックピープル
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