金融センターとして
存在感を増す中国

 世界屈指の「国際金融センター」といえば、まず思い浮かぶのがアメリカ・ニューヨークのウォール街やイギリス・ロンドンのシティではないでしょうか。
 実際、イギリスのシンクタンク、Z/YENによる金融センターの競争力を測るランキングでも、ロンドンは1位、ニューヨークは2位を維持しています(2018年3月公表)。


 そして、近年、国際金融センターとしての存在感を増してきているのが、中国と、東南アジアのASEAN諸国です。同じ調査によると、香港が3位、シンガポールが4位、上海が6位、北京が11位、深圳が18位でした。
 中でも、特に成長著しいのが中国で、中国から海外への証券投資は、政府による規制等もあって依然としてあまり活発ではない一方、海外から中国への証券投資は、近年、拡大の一途をたどっています。
 内訳を見ると、香港から中国本土への証券投資がダントツトップとなっており、その背景には、中国政府が香港を中国本土への証券投資の入口とする政策を取ってきたことや、近年、香港と中国本土の上海や深圳の市場との連携が強まっていることなどが挙げられます。


 ASEAN諸国からの中国本土への証券投資も、シンガポールを中心に増えてきています。
 その要因としては、ASEAN諸国には華僑が多いため、中国本土の情報を得やすいことや、近年、ASEAN諸国と中国との貿易関係が深まっていることなどが挙げられるでしょう。また、シンガポール政府と中国政府との間で、現在、経済連携の強化が推し進められており、そのことも中国本土への投資拡大につながっているといえます。

 現在、香港・上海・深圳の株式市場の時価総額は、日本を超えて、アジア第1位の規模にまで成長。これらの中国の都市は、アジア、さらには世界の金融センターとしての存在感を増してきているのです。