話題沸騰!!
『脱出老人 フィリピン移住に最後の人生を賭ける日本人たち』が
産経新聞10月3日付書評欄
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151003-00000537-san-life
で紹介されました。

他にもTBSラジオ「荻上チキ Session 22 知る→わかる→動かす」
文化放送「大竹まこと ゴールデンラジオ」、
「日経新聞」「夕刊フジ」「福島民友」「福島民報」「愛媛新聞」「伊勢新聞」など
各メディアで取り上げられました。

水谷竹秀
(みずたにたけひで)
1975年三重県桑名市生まれ。上智大学外国語学部卒業。ウェディング専門のカメラマンや新聞記者を経て、現在フィリピンを拠点にノンフィクションライターとして活動中。2011年『日本を捨てた男たち フィリピンに生きる「困窮邦人」』で第9回開高健ノンフィクション賞を受賞。

開高健ノンフィクション賞作家・水谷竹秀氏の新作は、
幸せな最期を求めて「日本脱出」というアクションを起こした
高齢者たちの衝撃のルポルタージュ!

 2010年の日本の国勢調査では、一人暮らしの単独世帯が1678万世帯と、夫婦と子供から成る世帯をはじめて上回りました。65歳の高齢者は2012年に4人に1人の割合になり、2035年には3人に1人になると推計されています。
「下流老人」「老後破産」などの言葉が連日のようにメディアにとりあげられている昨今、
これから日本の高齢者はどうやって自分の生活を守っていけばよいのでしょうか?
 『日本を脱出した男たち フィリピンに生きる「困窮邦人」』で 開高健ノンフィクション賞を受賞して鮮烈なデビューを果たした、マニラ在住のジャーナリスト、水谷竹秀氏。フィリピンに住んで十一年。元々は「日刊マニラ 新聞」の記者として、日本人観光客が窃盗に遭う事件や、殺人事件、国際逃亡犯逮捕などの邦人事件の取材をしてきました。

鉄道車両のメンテナンス会社で働いていた鏡賢一さん(56歳)は、東日本大震災を機に、山形県から父(97歳)と母、フィリピン人の妻ドミニカさん(43歳)と移住。マニラからバスで4時間の田舎町で巨大なマンゴー園を営む。

近年は、年々増え る一方の日本からの移住者、とくに高齢者たちの取材を進めるうちに目にしたのは、彼らのこれまでの人生、移住するきっかけ、移住してからの生活の波瀾万 丈っぷりでした。そして、そういう状況を生み出す日本の高齢化社会の問題をとことんつきつめていきました。
3年間かけて取材した人数は100人超え。ときには、日本刀を持った男に脅されたり、取材者に罵倒されたり。まさに体当たりノンフィクションです。
  本書に登場する高齢者たちは、さまざまな事情を抱えていますが、共通することは、「寂しさ」「貧困」「人間関係の閉塞感」「寒さ」「介護疲れ」「ゴミ屋 敷」など日本での苦しい状況からなんとか抜け出したいと、「日本脱出」というアクションを起こしたということです。結果的には、世間から見たら失敗人生と いう人のほうが多いかもしれませんが、一瞬でも、南国の風のなかで幸せを味わったことは確かです。
 本書に登場する「脱出老人」たちの一部を紹介しましょう。

「若い女性と英語で会話するだけでも楽しいですよ!」と語る小牧由雄さん(68歳)。授業後女性教師は「小牧さんは教えたことをすぐ忘れてしまいますが、私は辛抱強く教えています」と話していた。

 日本で取材で回った、都内の高齢者が多く住む団地で住民の方々にインタビューすると、口々に「寂しい」という言葉が出てきました。一年中温暖で物 価も安く、さらには、世界一のメイド輩出国であるだけに、いつも明るく、思いやりのある国民性に、日本では味わうことのできない癒やしがあることも確かで す。
 あとがきに、移住してくる日本人たちの退職者ビザの促進や退職者への様々なサービスを提供するフィリピン退職庁の長官に、著者がインタビューしたときのことが書いてあります。一人暮らしの寂しい高齢者が多い日本の現状を伝えると、困ったような表情でこう言ったのです。
「だったら、みんな連れてこいよ!」
「いやいやそうは言っても、医療や言葉や食べものを考えるとフィリピンには行きたくないし、日本で最期を迎えたい」という方が多いでしょう。
 本書は、決してフィリピン移住、海外移住をすすめている本ではありません。海外移住だけが幸せの形ではありませんが、世界に先がけて超高齢社会へ突入した日本で、私たちが今後どのように生きたら幸せになれるのかを考える絶好の本であることは間違いありません。