東大卒の事務次官、東大医学部卒の県知事…
問題になる高学歴者の共通点とは?

 

 

 4月に入り、2人の東大出身者が女性に関する問題で職を辞する事件が起きた。ニュース番組や新聞などでも取り上げられたのでご存じの方も多いだろうが、概要を記す。

 1人は、財務省の事務次官の福田淳一氏。神奈川県立湘南高校から東京大学法学部に進み、旧・大蔵省に入省した。ちなみに今より数段難しかったといわれる当時の司法試験にも合格しているから、同世代の中でもとびきりの秀才だろう。

 もう一方の県知事(新潟県知事)、米山隆一氏は、福田氏を上回るほどの高学歴だ。灘高校から東大理科III類に現役で合格し、医学部を卒業して医師免許を取得。おまけに、畑違いの司法試験にも合格し、弁護士資格も所持している。その後、国政選挙では落選したものの、新潟県知事に当選している。こちらも、こんな人がいるのかというくらいの経歴と肩書の持ち主だ。

 そんな2人が、ほぼ同じ時期に、女性に関する問題で辞任を表明した。財務省の福田氏は、女性記者へのセクハラ発言が週刊新潮で報じられ、事実とは認めなかったものの、「報道が出たこと自体が不徳のいたすところ。財務事務次官の職責を果たすことが困難になっている」と辞任を申し出た。

 一方、新潟県知事の米山氏は、出会い系サイトで知り合った女性に金銭を渡して関係を持ったことが週刊文春で報じられた。本人は恋愛感情があったと語ったが、同時に「売買春だと言われる可能性はあると思う」(4月19日朝日新聞朝刊)とも話している。したがって、買春と思われないように、恋愛感情を口にした可能性も否定できない。

 この2人だが、似ているのは華麗な経歴と失脚の原因だけではない。その精神構造も似ているように見える。

 週刊新潮によれば、福田氏がセクハラ発言をしたのは、今回の女性記者に対してだけではない。他の多くの女性記者にもセクハラ発言を繰り返していたようだ。米山氏にしても、出会い系サイトで知り合った女性にお金を渡して関係を持ったのは、1人だけではなさそうだ。

 4月に『高学歴モンスター -一流大学卒の迷惑な人たち-』を上梓した精神科医の片田珠美氏が語る。

「福田次官のセクハラ発言にしても、米山知事の金銭を渡したうえでの関係にしても、初めてではないわけです。これは、『自分は特別な人間だから少々のことは許される』という特権意識が強いせいだと思います。特に福田次官の場合は、情報を提供する側と取材する側という関係で、特権意識を抱きやすかったでしょう。それに加えて、2人に共通するのは、高学歴と立派な肩書。これだけの学歴と肩書を手に入れるために犠牲にしてきたものもあるでしょうから、『それに見合うだけの見返りをもらって当然』と無意識のうちに思い込みがちなのです。

 それから、このように高学歴で立派な肩書を持ちながら、つまずく人に共通するのは、想像力の欠如です。セクハラ発言を繰り返せば、女性記者がどう感じるのかを想像できない。出会い系サイトで知り合った女性に肉体関係の対価として金銭を渡したら、どうなるのか。その現場を録音されたり、撮影されたりしたらどうなるのか、想像が及ばないのです。報道によれば、知事は、当選祝いに、対価を1万円多く払うと言ったとか。当選したら、手を切るのが普通だと私は思います。このように自分の振る舞いがどういう影響を及ぼすのかに想像力を働かせられず、脇が甘い人物が県のトップだったというのは、信じがたいですね」

 思えば、昨年「このハゲーっ!」という秘書への暴言とパワハラ行為で話題を集めた豊田真由子氏も東大法学部卒、厚労省のキャリア官僚、ハーバード大学留学という経歴の持ち主だった。

 前述の片田氏によれば、高学歴者がセクハラやパワハラなどを繰り返していながら、自覚がないケースは多く、その被害者も増加傾向にあるという。

 片田氏は、「この手の、害を周囲にまき散らす高学歴者を変えようとしても無理です。ほとんどの場合、無自覚だからです。ですから自分で身を守るしかありません」と語る。

 こうした高学歴で迷惑な人物が周囲にいる方は、片田珠美氏の近著『高学歴モンスター』(小学館新書)を読んで対処法を身につけることをおすすめしたい。

 

 

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書名  : 高学歴モンスター –一流大学卒の迷惑な人たち–

著者  : 片田珠美

定価  : 本体780円+税

発売日 : 2018/03/29

発行  : 小学館

 

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