日本古代史研究者、
三上喜孝(国立歴史民俗博物館准教授)
がおくる
歴史に埋もれた人々の
リアルな声を聞くエッセイ。
表舞台では語られることのなかった
いにしえ人たちの独り言。
それを解読する作業は、あたかも
迷宮をさまようかのようだ…。
気鋭の歴史学者・三上喜孝が、
今回もまた、いにしえ人たちが残した
迷宮へと進んでいく…。

日本古代史研究者、
三上喜孝(国立歴史民俗博物館准教授)がおくる
歴史に埋もれた人々のリアルな声を聞くエッセイ。
表舞台では語られることのなかった
いにしえ人たちの独り言。
それを解読する作業は、あたかも迷宮をさまようかのようだ…。
気鋭の歴史学者・三上喜孝が、
今回もまた、いにしえ人たちが残した迷宮へと進んでいく…。

 2017年10月、群馬県高崎市に所在する「上野三碑(こうずけさんぴ)」が、ユネスコの「世界の記憶」に登録されることが決定した。

 武田先生にご一緒して拓本調査を進めていく中であらためて驚いたのは、広開土王碑の石灰拓本が、全国各地に広く残っているという事実である。

 私が山形大学に勤務していた2011年(平成23)7月、大学の図書館の書庫で、石碑の拓本を2点発見した。

 私たちは知らず知らずのうちに、前近代の歴史の中に、今の時代を投影してしまっている可能性があるのである。

「騎馬民族征服王朝説」という学説から私たちが学んだことは、学説は時代の要請により形作られる、ということであった。

 東洋史学者の江上波夫と、考古学者の佐原真による激論『騎馬民族は来た!?来ない?!』(小学館、1990年)を読んでいくと、あらためて江上波夫の学説の壮大さに驚嘆させられる。

 手塚治虫の漫画『火の鳥』は、時代を過去や未来に縦横無尽に設定し、人間の生と死、欲望と葛藤を壮大なスケールで描きあげた傑作中の傑作である。

 平将門という名前は、日本史をひと通り学んだ人であれば一度は耳にしたことがあるだろう。

 たとえばむかしの人々は、自然を開発することに対して、どのような意識で臨んでいたのだろうか。

 2017年5月22日、千葉県館山市の沖合で、大きな口が特徴の「メガマウスザメ」と呼ばれる巨大なサメが定置網にかかっているのが見つかり、保護されたという。