海洋ジャーナリスト 内田正洋

 

 

平成23年3月11日。とてつもない津波が押し寄せ、とてつもない大震災が起こった。日本は変わってしまった。西暦2011年は、自然の力によって日本が大きく変化した年として、後世の人々に記憶されることだろう。

あの地震の被害は、都市部での液状化は見られたものの、地震の揺れそのものによる被害はそれほど甚大ではなかった。被害のほとんどは、あの大津波によってもたらされた。東北の人びとの尊い命も、人びとのくらしもあの美しい景色も、そして福島第一原子力発電所の機能も「海の力」によって失われたのだ。

これから書くエッセイは日本が、復興を考える時に知っておくべき視点について考えていくものである。その視点とは、海からの視点である。そう、海の力によって変わってしまった日本は、海から見直さなければならないのだ。

海からの視点とは何か。それは海と山のつながりを、もう一度考えること。とりわけ陸にある鉄分の働きについて知ることである。(続きを読む)

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