Vol.20

タイとキュウリのスパゲッティ

タイとキュウリのスパゲッティ

「タイの身の方が扱いやすければ身を使っていただいても構いませんが、頭(かしら)の所は脂がのって美味しいので、ぜひ頭で試してみてください」と奥田シェフ。

豊かな自然の恵みからなる天然塩で
淡白な魚と野菜の旨みを引き出す

淡白でありながら、引き締まった白身の上品な甘みがタイの身上。刺身はもちろん、焼いたときの美味しさも格別です。

焼くときに欠かせないのが塩の力。淡白な身の、味のアクセントとなり、また、ふっくらと丸みを帯びた柔らかな身に旨みを凝縮させる役目も果たしてくれます。

今回使う塩は、沖縄県北部で作られている『あっちゃんの塩』。適度にしょっぱさとコクがあるのに、まろやかな感じ。この塩を口に含んでみて、タイの塩焼きに合うと直感したのでした。
もちろん、成分のほとんどが水分というキュウリの旨みも、この塩が上手に引き出してくれます。

焼いた魚とキュウリとパスタの組み合わせに驚かれた方もいらっしゃるでしょう。

私は、タイやカレイのようなパサついた魚に、よくキュウリを合わせるのですが、パサつく身とキュウリの水分が口の中で一緒になると、思いがけない相乗効果を発揮するのです。

これをパスタに合わせると、意外なほどさっぱり。暑くて食欲のない季節におすすめの一皿です。

今回の塩

今回の塩「水晶塩」
あっちゃんの塩
200g入り | 1,050円

沖縄本島で最も清浄な海水に恵まれているといわれるやんばる地域。そこに位置する備瀬崎周辺の、海の底から湧き上がる満潮時の上げ潮の海水だけを汲み上げ一次濃縮。そこからさらに平釜で1日かけてゆっくり煮つめている。フレーク状で食感が良く、適度にしょっぱいが、あっさりした味わい。淡白な味の食材と相性がいい。

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塩屋(まーすやー)

今回のオリーブオイル

エキストラバージン オリーブオイル キヨエ
エキストラバージン
オリーブオイル キヨエ

南オーストラリアの豊かな大地で生育した完熟オリーブの実だけを、すばやく丁寧に搾り、日本へ直送。そのまま瓶詰めにした、とてもピュアなオリーブジュース100%オイル。オリーブ本来の香りとフルーティな味が広がる。

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バロックス

塩のできる環境を肌で感じ その塩の個性を知る

先日、『あっちゃんの塩』の製塩所を訪れる機会に恵まれました。沖縄県北部、やんばる、という地域で、フクギという常緑広葉樹の並木が続くその先に、透明度の高い美しい海が広がっています。沖縄県内でも整備された人工ビーチが増えているそうですが、ここは手付かずの自然がたくさん残っており、『あっちゃんの塩』のご主人も「ここの海水だから、この塩が作れる」とこだわっておられました。

『塩』とひと括りにすることはできますが、製法はもちろん、地域の自然環境によって特徴は大きく異なります。またその環境を知ることで、食べただけではわからなかった塩の個性のようなものを、より深く学ぶことができたように思います。

タイとキュウリのスパゲッティの作り方

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作り方写真1

タイの頭を開き、両面にあっちゃんの塩をふって魚焼き器で焼く。

2
作り方写真2

フライパンにオリーブオイル(大さじ1)を入れ、焼いたタイの身をほぐして入れる。スパゲッティを茹でる。

3
作り方写真3

キュウリは、皮をせん切りに、皮以外は軽くたたいてからスライスする。[2]に入れて軽く混ぜ合わせる。

4
作り方写真4

「しょっぱくて硬く」茹でたスパゲッティを[3]に入れ、軽く合える。皿にもり、あっちゃんの塩をひとつまみ、ふる。

取材・文/川野達子 撮影/長谷川 潤