Vol.25

ノロとネギと辛味大根

ノロとネギと辛味大根

「淡白な素材には、『つるみの磯塩』のようにパンチの効いた塩が適しています。使うときは心持ち控えめなくらいがちょうどいい塩梅です」と奥田シェフ。

今回の塩

今回の塩「つるみの磯塩」
つるみの磯塩
185g入り | 525円

大分県・豊後水道の海水を原料に、「分別再結晶法」という独自製法で製塩。取水した海水を貯蔵タンクに溜めたのち、海水濃縮煮釜で塩分濃度17%まで煮詰めてかん水(濃い塩水)を作った後、沈殿タンクに移し、不溶解分および塩味を阻害する成分を沈殿させ、蒸発結晶釜で蒸発・結晶させ、脱水機で脱水。そのあとはふるいにかけ、塩を選別している。石灰質などの不溶解分を含まず、塩の白さが際立つ。

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塩屋(まーすやー)

淡白な味にコクを加える
『揚げ』と『しょっぱい塩』使い

ノロゲンゲという魚をご存知でしょうか。冬から早春にかけて日本海側でよくあがる深海魚で、庄内ではノロと呼ぶこともあります。体の表面にウロコはなく、ゼラチン質で覆われているので触るとヌルッとします。身はとても柔らかいのですが、骨が固いことや鮮度が落ちるとすぐに味が落ちるなどの理由から、市場(しじょう)に出回ることのないマイナーな魚でした。

最近は魚屋やスーパーなどでも見かけるようになりました。『ゼラチン質=肌にいい』という話題性が認知度アップに繋がった要因のひとつかもしれませんね。

庄内では鍋に入れたり煮物にして食べることが多いのですが、今回は『から揚げ』をご紹介しましょう。食べやすいし調理もしやすい。鶏のムネ肉や、ほかの白身魚でも同じように美味しく仕上がりますので試してみてください。

オイルで揚げると余分な水分が抜けるので、柔らかな身に弾力感が加わります。さらに淡白さの中にコクと風味を加えるため、ビネガーで炒めたネギを合わせます。

薬味となる大根は、青首大根など手に入るものでもかまいません。すりおろしたものとせん切りにしたものを合わせることで、いろんな食感を楽しめます。

塩は、適度なしょっぱさとコクがある『つるみの磯塩』を選びました。淡白な魚と大根をそれぞれ引き立てながら、口の中で上手くひとつにまとめてくれます。

揚げもので使うオイルは、エキストラバージンオイルではなくピュアオリーブオイルや米のオイルが適しています。値段も手頃ですし何より熱に強い。サラダやカルパッチョのように、そのままかけて食べるときにはエキストラバージンオイルを使ってください。

"ノロとネギと辛味大根"の作り方

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作り方写真1

ネギは、柔らかい中の部分を小口切りにする。塩をふって軽くもみ、油をひいていないフライパンで炒めながら水分を出す。

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作り方写真2

沸かした湯にひとつまみの塩と白ワインビネガー(酢でも可)を大さじ1程度、入れる。[1]で使わなかったネギの外側の部分を小口に切って湯に入れる。ネギがしんなりしてきたら湯を捨て、[1]のネギを入れて混ぜ合わせる。

3
作り方写真3

辛味大根(普通の大根で可)を輪切りにしてからせん切りにする。[2]と合わせる。

4
作り方写真4

ノロゲンゲ(鶏のムネ肉などでも可)の身をひと口大に切る。コーンスターチをまぶし、多めのオイルで揚げる。

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作り方写真5

身から適度な水分が抜け、弾力が出たら油を切り、ひとつまみの塩とオレガノをふる。

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作り方写真6

ノロを皿に盛り、その上に[3]をのせる。

取材・文/川野達子 撮影/長谷川 潤