Vol.28

カスベとキャベツのひと皿

カスベとキャベツのひと皿

「上に乗せた皮は、山形の花笠をイメージしてみました」と奥田シェフ。カスベの皮と身と、キャベツも一緒に食べると、ちょうどいい塩加減になる。

今回の塩

今回の塩「白銀の塩 厳選極上」
伊達の旨塩
400g入り | 420円
製造元:山田油業

太平洋に面した宮城県石巻市は漁港としても名高いが、江戸時代より塩の名産地だったという。今も変わらず流れ着く栄養豊富な親潮を汲み上げてかん水(濃い塩水)にしたのち、平釜でじっくり煮詰めて作られている。

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塩屋(まーすやー)

まろやかな塩を使って
焼くだけで美味しい魚料理

カスベという魚をご存知でしょうか。エイのことを庄内ではカスベと言います。食用になるのは主にヒレのところ。軟骨と、それを覆うコラーゲンが独特の食感を生み出します。庄内の各家庭では甘辛く煮付けにしたり揚げたりして食べることが多いのですが、新鮮なものは塩をして焼くだけで美味しくいただけます。

カスベの皮目にたっぷり塩を振ってから焼くと身が締まって弾力も出て、旨みもギュッと凝縮されますが、ただそれだけでは食べている間に飽きてしまいます。サッと茹でて甘くなったキャベツを加えると、身の旨みや軟骨のコリコリッとした食感が強調され、またやさしい味わいにしてくれるので、最後まで美味しく食べることができます。

軟骨も全部食べられますが、柔らかいとはいえ骨ですので、消化を助けてくれる成分を多く含むという意味合いでも、キャベツとの組み合わせは理想的だと思います。

今回は伊達の旨塩という塩を使いました。口に含んだとき、塩辛さがなくまろやかで、ミルクっぽさと、少しの酸味も感じ、焼き魚の振り塩に合うなと思いました。軽く茹でたキャベツ独特の甘みも上手に合わせる役目も果たしてくれています。

"カスベとキャベツのひと皿"の作り方

作り方写真1

1カスベを調理しやすい大きさに切り塩をふる。フライパンに油(サラダ油でOK)を入れ、カスベの身を下にして入れる。上から軽く押さえ、焼き色をつける。

作り方写真2

2全体にフライパンの油をまわしたら皮に塩をたっぷり振り、グリルで焼く。焼きあがったら皮を取る。

作り方写真3

3湯を沸かす。キャベツの柔らかい部分を手でひねりながらちぎり湯に入れる。30秒ほど茹で、[2]で使ったフライパンに入れて火にかけ、軽く合わせる。

作り方写真4

4カスベの身を食べやすい大きさに切り皿にもり[3]のキャベツを乗せる。カスベの皮を千切りにし、上に乗せる。

取材・文/川野達子 撮影/長谷川 潤