• 古く蝮をくちばみといった。毒を持つその長虫は、親の腹を食い破って生まれてくるという。戦国時代、非情なまでの下剋上を成し遂げ、「美濃の蝮」と恐れられた乱世の巨魁・斎藤道三。その血と策謀の生涯を、父子の宿命とともに描き出す、花村萬月渾身の新時代小説。


第2回

前回までのあらすじ  斎藤道三、幼名峯丸。母親も息を呑む美相の赤児。父・松波基宗は代々北面の武士だったことを誇るも、今では貧しい傘張り職人にまで落ちぶれ、食べるものにも事欠く生活を送っていた。峯丸に与える乳も出なくなった…

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