主な登場人物

丸囲み数字は天皇在位代。生年〜没年

有間(ありま)

有間皇子 640~658

軽(軽皇子・後の㊱孝徳天皇)の皇子。母は豪族阿倍倉梯麻呂の娘小足媛。生誕地有馬に因んで、有間皇子と称される。

軽(かる)

軽皇子・㊱孝徳天皇 596~654

有間の父。姉の宝(㉟皇極天皇)から譲位されて天皇となり、難波宮(なにわのみや)に宮廷を置く。

倉梯麻呂(くらはしのまろ)

阿倍倉梯麻呂 ?~649

有間の生母小足媛の父。飛鳥の軍事豪族。

小足媛(おたらしひめ)

阿倍小足媛 ?~?

有間の生母。倉梯麻呂の娘。

宝(たから)

宝皇女・㉟皇極天皇・㊲斉明天皇 594~661

葛城、間人の母。茅渟王(ちぬおう)と吉備姫の皇女。37歳で㉞舒明(じょめい)天皇皇后となり、その崩御後、49歳で皇極天皇として即位。乙巳の変(いっし)の後、弟の軽に譲位。62歳で斉明天皇として再び即位。

吉備姫(きびつひめ)

?~643

軽と宝の母。茅渟王の妃。娘婿の㉞舒明天皇崩御後、娘宝の皇極天皇即位に猛反対して絶縁したが、没後、吉備島皇祖母命(きびのしまのすめみおやのみこと)の尊称を与えられる。

葛城(かつらぎ)

葛城皇子・中大兄皇子・㊳天智天皇 626~672

父㉞舒明天皇。母宝(㉟皇極・㊲斉明天皇)と叔父軽(㊱孝徳天皇)の皇太子として、幾度となく皇位継承の機会があったが忌避。学に優れる。

中臣鎌足(なかとみのかまたり)

614~669

氏族藤原氏の始祖。南淵請安(みなみぶちのしょうあん)の塾で、軽、葛城、入鹿らと机を並べる。乙巳の変で、葛城、石川麻呂らとともに入鹿を暗殺。律令国家の基礎を作った藤原不比等(ふじわらのふひと)はその次男である。

蘇我入鹿(そがのいるか)

610?~645

飛鳥の豪族。祖父は馬子(うまこ)。皇極天皇時代、父蝦夷から大臣の位を譲られ国政をほしいままにするが、乙巳の変で暗殺される。

蘇我蝦夷(そがのえみし)

587~645

馬子の子、入鹿の父。飛鳥の大臣。乙巳の変で、息子の入鹿が暗殺されると、自害する。

石川麻呂(いしかわのまろ)

蘇我倉山田(そがのくらやまだ)石川麻呂 ?~649

馬子の孫。蘇我倉麻呂(そがのくらまろ)の子。兄弟に日向(ひむか)、赤兄(あかえ)らがいる。乙巳の変で、葛城、中臣鎌足側につく。娘遠智娘(おちのいらつめ)は葛城の妃となり健皇子(たけるのおうじ)を、姪娘(めいのいらつめ)は皇女二人を儲ける。

鯯魚(このしろ)

塩屋連(しおやのむらじ)鯯魚 622?~658

有間の舎人頭(とねりがしら)。18歳で、生後間もない有間の舎人となり、生涯を有間に捧げる。

米麻呂(こめまろ)

新田部(にいたべ)米麻呂 627?~658

15歳で有間の若舎人(わかとねり)となり、有間を警護する。鯯魚の5歳下。

野枝(ののえ)

有間の采女頭(うねめがしら)

友江(とものえ)

有間の采女

樫木(かしき) 

有間の采女

山背皇子(やましろのみこ)

?~643

厩戸皇子(うまやどのみこ)の子。古人皇子を擁立する蘇我入鹿に追い詰められ、逃れた斑鳩寺(いかるがでら)で一族ともども自死する。

古人皇子(ふるひとのみこ)

?~645

㉞舒明天皇の第一皇子。母は蘇我馬子の娘法提郎女(ほほてのいらつめ)。葛城とは母違いの兄弟。蘇我入鹿が、皇極天皇の次期天皇に擁立したが、645年乙巳の変の後、謀反の罪に問われて葛城に討たれる。

アサリ

五歳のとき、倉梯麻呂に連れられて伊勢から有馬の地にやってくる。以後、同い年の有間の影皇子として育てられる。

智水(ちすい)

倉梯麻呂が孫の有間のために選んだ百済の僧。有間とアサリの師。

嶋宮(しまのみや)・糠手姫皇女(あらてひめのひめみこ)

?~664

㉞舒明天皇の母。宝(皇極・斉明天皇)の姑。葛城、間人の祖母。長命で、入鹿討伐挙兵の噂がでるほどの女丈夫。飛鳥嶋宮に住んでいることから「嶋宮」が通り名になっている。

間人(はしひと)

間人皇女 ?~665

父は㉞舒明天皇、母は宝(皇極・斉明天皇)。乙巳の変の後、叔父孝徳天皇(軽)の皇后になる。

旻(みん)

?~654

孝徳天皇時代に国博士として、政治、易学、仏教を講じた学僧。

阿倍御主人(あべのみうし)

635〜703

倉梯麻呂の子。軽の妃、有間の母小足媛の母違いの弟。

阿倍比羅夫(あべのひらふ)

?〜?

倉梯麻呂の甥。地方豪族であった左大臣倉梯麻呂と一緒に諸国に同行する。

ワタ

備前西の三坂に住む百済人の刀鍛冶職人の娘。有間の恋人。 有間が十歳の時に出会い、生涯をともにする。

建皇子(たけるのおうじ)

651〜658

葛城の第二皇子。母は石川麻呂の娘遠智娘(おちのいらつめ)。

橘娘(たちばなのいらつめ)

?〜681

倉梯麻呂の娘。葛城の妃。有間の母小足媛とは姉妹。

乳娘(ちのいらつめ)

?〜?

軽の妃。石川麻呂の娘。葛城の妃遠智娘と姪娘は姉妹。

蘇我赤兄(そがのあかえ)

623〜?

蘇我馬子の孫、蘇我倉麻呂の子。石川麻呂、蘇我日向の兄弟。