わははめし

うまいめしを食べれば誰しも幸せ!「わはは」と笑って気分は最高!
  そこでこの度「わははめし」仲間を増やすべく、うまいめしのことなら
No.1の料理家・瀬尾幸子先生に教えていただくことにしました。
教えを請いに訪ねるのは、食いしん坊おやじ代表の エンテツこと遠藤哲夫さんです。

第6回 スコブル愛しい貧乏めし。

「貧乏めし」といえば男ばかりとおもっていた。うん、しかし、やはり男と女では微妙にちがうね。

いまでも貧乏だが、若いころの貧乏自慢はたのしいねえ。カネがないときに、どうやってしのいでいたか。銭湯に3週間行かなかった、安いタマネギ3個で三日すごした、そんなことを自慢げに語り合う。

と、その貧乏自慢の面々をおもい浮かべてみれば、男ばかりで女がいない。女の貧乏自慢は聞いた記憶がないし、貧乏というと男のイメージである。なぜか? 一つ、ホームレスに女の姿が少ないから、女においては、貧乏はきわめて特殊である。一つ、男は女には無理してかっこつけておごる、女はカネがなくても食うに困ることはない、イザとなれば男のおごりでうまいものを食べているにちがいない。そんな「偏見」を持っていたようだ。

「貧乏めし」といえば、断固、男である。女がやったことあるのか。テーマが「貧乏めし」と知って、そうおもった。えっ、瀬尾先生、やったことがあるの。そうか、女にもあるのか。まさか、男にもてなかったとか……いやいや冗談ですよ。

料理をしたことがないおやじでも、思い出の一品ぐらいはあるのではないだろうか。瀬尾先生の手にかかれば、若いときよりちっとはリッチな気がする、青春の思い出と一緒にかっこむ貧乏めし、ただただうまい。

瀬尾幸子

料理研究家。東京都北区出身。書道、和裁、酒場巡り、旅、落語、散歩、銭湯など趣味多し。『ちゃぶ台ごはん』(小学館)をはじめ、『おつまみ横丁』(池田書店)、『せおつまみ』(集英社)など、著書も多し。 “めしが進むおかず”と“酒が進むつまみ”が得意。腹の底から湧いてくる「食の欲求」を100%満たしてくれるのが瀬尾さんの料理だ。料理初心者も確実においしく作れる“明解レシピ”に、支持率は今なお上昇中。

遠藤哲夫

フリーライター。新潟県南魚沼市出身。通称エンテツさん。「大衆食堂の詩人」「酒飲み妖怪」の異名を取る。著書は『大衆食堂の研究』(三一書房)、『汁かけめし快食學』(筑摩書房)など。「Meets Regional」(京阪神エルマガジン社)、「雲のうえ」(北九州市)、「四月と十月」(美術系同人誌)など、数々の雑誌や新聞に寄稿。「気どるな、力強くめしをくえ!」を掲げ、大衆食堂や大衆食など、地域と生活の中の食を探索。